ナイチンゲール

  • 2020.06.08 Monday
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デビュー作となる前作「ババドック 〜暗闇の魔物〜」で世界的に注目を集めたオーストラリアの新鋭女性監督ジェニファー・ケントが、英国植民地時代のオーストラリアを舞台に、一人の女性の壮絶な復讐劇を描き、その過激な内容とバイオレンス描写で物議を醸しながらも、ヴェネツィア国際映画祭でみごと2冠に輝いた衝撃の問題作。主演はアイルランド出身のアシュリン・フランチオージ。共演にサム・クラフリン、ベイカリ・ガナンバー。

 

19世紀、オーストラリアのタスマニア島。些細な罪でここに流刑されたアイルランド人のクレアは、彼女の美貌と歌声を気に入った英国軍将校ホーキンスに囲われ、奴隷のように扱われていた。やがて彼女の夫エイデンが、刑期を終えても釈放されないことを抗議したのがきっかけとなり、逆上したホーキンスはクレアをレイプした挙句、彼女の目の前でエイデンと子どもを殺してしまうのだった。復讐を誓ったクレアは、ホーキンスが昇進を直訴するため軍幹部が駐屯するローンセストンへ急ぎ旅立ったことを知ると、先住民アボリジニの若者ビリーを道案内として雇い、ホーキンスの後を追って険しい森の中へ分け入っていくのだったが…。 (C) allcinema

 

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大切な人の命を目の前で奪われ、自身も鬼畜の所業をうける生き地獄のような展開の後、場面が変わった直後の女性の顔のアップは人相が変わるほど憎悪に満ちていて引くほど恐ろしかった。そんな絶望と憎悪に満ち、ゴミカス将校と部下共を殺しに向かう非常に気が滅入る復讐ロードムービーでしたが、アボリジニの道案内人との心の距離が次第に縮まっていく様だけが唯一気が休まる時でした。舞台となるオーストラリアがイギリスの侵略により植民地化され、先住民であるアボリジニが迫害・虐殺されていた歴史を知識として頭に入れておかないと理解できない描写があったので自分の教養の無さを呪った。あー。


 

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